鶴見 曹洞宗大本山總持寺

2015.05.24 Sun Eating place, 鶴見

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曹洞宗大本山總持で精進料理をいただきました。
場所は、JR鶴見駅西口より南へ線路沿いを10分程歩いたところにあります。
約10万坪の境内には、様々なお堂が建てられており、石原裕次郎さんが眠っているお寺としても有名です。

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今日はいただき方、片付方のお作法を学びました。
先ず、飯椀の蓋を開け、右に置きます。
汁椀の蓋を開け、飯椀の蓋の上に合わせるようにして置きます。
お箸を箸袋から出し、汁椀の上に箸の持ち手を上にして、10時20分の角度に置きます。
(いただくときに、お箸がスムーズに取り易い位置であるため)

いただく前に、五観の偈(ごかんのげ)を唱えます。

一 計功多少 量彼来処 : 功の多少を計り彼(か)の来処(らいしょ)を量(はか)る。
二 忖己德行 全缺應供 : 己が徳行(とくぎょう)の全欠を[と]忖(はか)って供(く)に応ず。
三 防心離過 貪等為宗 : 心を防ぎ過(とが)を離るることは貪等(とんとう)を宗(しゅう)とす。
四 正事良薬 為療形枯 : 正に良薬を事とすることは形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為なり。
五 為成道業 因受此食 : 成道(じょうどう)の為の故に今この食(じき)を受く。

(略訳)
一、この食事がどうしてできたかを考え、食事が調うまでの多くの人々の働きに感謝をいたします。
二、自分の行いが、この食を頂くに価するものであるかどうか反省します。
三、心を正しく保ち、あやまった行いを避けるために、貪など三つの過ちを持たないことを誓います。
四、食とは良薬なのであり、身体をやしない、正しい健康を得るために頂くのです。
五、今この食事を頂くのは、己の道を成し遂げるためです。

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本日のお品書き
平椀: 雁擬き、白滝、椎茸、人参、麩の煮〆
膳皿: 葡萄寒天、生麩、揚げ車麩
中皿: 白滝、蕨、油揚げ煮物
小皿: 金平牛蒡
坪椀: 胡桃豆腐 味噌あん
坪椀: もずくの酢の物
香皿: 香の物
汁椀: 味噌汁(わかめ、麩)
飯椀: 白飯

最後、漬物で飯椀を掃除するため、漬物は1枚残しておきます。

いただく前に、五観の偈を唱えたのもあってか、ゆっくりと噛み締めていただきました。
味気無さなどは全く無く、精進のお出汁がよくきいていて、旨味がたっぷりと美味しいお味です。

片付のお作法。
残したものがあれば、酢の物が入った坪椀に入れます。
飯椀にお茶(ほうじ茶)を注ぎ、とっておいた漬物を1枚入れ、
お箸を使って器の側面を漬物で撫でながらご飯の滑りを取ります。
次に、飯椀の汁を汁椀に移し、汁椀を綺麗にしてお茶を飲みます。

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胡桃豆腐が入った坪椀に酢の物が入った坪椀を重ねます。
飯椀、香皿、汁椀、平椀、小皿、中皿の順に重ねます。
膳皿を左に寄せます。
膳の外に置いておいた飯椀と汁椀の蓋を真ん中に置きます。

最後に、 普回向(ふえこう)を唱えて終わります。

願わくは此の功徳を以て、普く一切に及ぼし、我等と衆生と、皆共に仏道を成ぜんことを。
(略訳)
幸せを独り占めせず、あの人にもこの人にも、と幸せを配ってともに人間の歩むべき道、
すなわち仏道を成就したい、と誓願を発する。

多過ぎず、欲を出さずに、感謝していただくこと。
当たり前のことを改めて思い返した良い食事でした。

●曹洞宗大本山總持寺
●住所:横浜市鶴見区鶴見2-1-1
●電話:045-581-6021 総受付