南千住 カフェ・バッハ
近年流行しているスペシャリティーコーヒーは、名店「カフェ・バッハ」を知らずして語れないと思います。
カフェ・バッハは、自家焙煎の礎を築いた田口護氏が手がけるお店です。
最寄駅は南千住。都内屈指のスラム街にカフェ・バッハはあります。
日雇い労働者の宿が軒を連ね、路上で寝転んでいる人々にも出くわしました。
なぜこんなところにと思うのですが、谷中は、店主夫人、文子さんの地元です。
この街で、正しいよいコーヒーを提供するお店を1968年(昭和43年)にご夫婦でスタートされました。
「正しいよいコーヒー」の条件は、
1)欠点豆がハンドピックによって取り除かれているもの
2)焙煎したての「新鮮」なもの
3)「煎りムラ」や「芯残り」のない適正な焙煎が施されているもの
総勢15名のスタッフで、月に6トンの生豆を選別。
海外からのファンも多く、小売りで焙煎豆を月間3トン販売しています。
メニューは、常時25種類。そのうちブレンドが4種類。
メニュー表は、浅煎りから深煎りまで、煎り加減の順に並んでいるので選び易いです。
カフェ・バッハは、ブルーボトルコーヒーの創業者ジェームス・フリーマン(James Freeman)氏が
何度も通い詰めたことで有名ですが、全国には、田口氏の弟子が多数いらっしゃるようです。
田口氏の弟子である特徴の一つに、コーヒー豆をガラス瓶に入れて陳列する方法があります。
「珈琲店なのになぜ豆を見せないで、コーヒーカップを飾るのか」という疑問から、このスタイルに。
以来弟子もこの方法を用いりますが、最近は弟子でなくても流行っているので、弟子かどうか
分からなくなってしまったけれどとお話していました。
写真は、糸島Petani coffee(ペタニコーヒー)。
最近、このスタイルが主流になってきていると思います。
さて、注文したのは、ブラジル 570円。
メニュー表では3番目に浅煎りで、酸味が無く、癖が無く、飲み易い味。
コーヒーはバッハ独自のドリッパーを用いて、カウンターで1杯ずつペーパードリップ抽出。
熟練スタッフが丁寧に美味しく淹れてくれます。
店内は、手前がテーブル席で、奥がカウンター席、計36席です。
初めて訪問される方は是非カウンター席を。
友人が注文したニカラグア 570円は、メニュー表では7番目に浅煎りのコーヒー。やや酸味あり。
コーヒーに合わせて、ケーキを注文しました。
カフェ・バッハで提供しているケーキは店舗2階にあるアトリエで毎日作られます。
売れる分だけ丁寧に作り、デッドストックがなく、
評判のケーキはすぐ売り切るので、ケーキ一つでも電話で取り置きすることが可能です。
製菓部門は、コーヒーで成功したことを土台に1990年からスタートしました。
コーヒー同様に、「丁寧で手抜きのない、よい材料を使った、正しいよいケーキ」がコンセプト。
諄さの無いバタークリームで美味しかったです。
焙煎豆は、100g単位で販売しています。ブラジル 100g/680円を購入して帰りました。
注文すると2階から持ってきて下さいますので、少し待ちます。
コーヒーをいただいている途中で、予め伝えておくのがスムーズでしょう。
●自家焙煎珈琲の店 カフェ・バッハ
●所在地:東京都台東区日本堤1-23-9
●電話番号:03-3875-2669
●営業時間:8:30~21:00
●定休日:金曜日