芝公園 芝の寿堂

2019.02.01 Fri  芝公園

芝の寿堂_20190122 - 2 / 15
たい焼きには、天然物と養殖物がある。その違いは焼き型で、養殖物は数匹焼ける焼き型を使い、天然物は一匹ずつ焼く焼き型を使う。天然物の焼型は職人が一つ一つ作っているので、一つとして同じものは無いらしい。今日訪れたのは、天然物のたい焼き屋さん「芝の寿堂」。芝公園近くの「芝商店会」という路地にある小ぢんまりとしたお店。

創業は明治42年(1909年)と大変古く、元々は三代続く和菓子屋だった。奥様が亡くなれたのを機に和菓子屋の営業は難しくなり、現在はご主人が一人でたい焼きのみを販売している。たい焼きを始めたのは昭和35年(1960年)頃から。自社ビル1階にあった和菓子屋には、現在は中華店が入っている。

芝の寿堂_20190122 - 1 / 15
お店はメインストリートに面してある中華店から路地に入った場所にあり、タバコ屋ぐらいの間口が狭いお店。ネットで調べたところ営業は平日11時半〜16時と出ていたが現在は不定期で6月から10月は休業していることも多いよう。確かに、たい焼きが食べたくなるのは秋から冬。夏は販売数が落ちますね。

芝の寿堂_20190122 - 3 / 15
メニューはたい焼き150円、いちご大福180円。激辛カレーたい焼き180円。写真を撮らせてほしいとお願いしたところ、作り方を見せてくださいました。

芝の寿堂_20190122 - 4 / 15 芝の寿堂_20190122 - 5 / 15 芝の寿堂_20190122 - 6 / 15 芝の寿堂_20190122 - 7 / 15 芝の寿堂_20190122 - 8 / 15 芝の寿堂_20190122 - 9 / 15
芝の寿堂_20190122 - 10 / 15 芝の寿堂_20190122 - 12 / 15 芝の寿堂_20190122 - 11 / 15
天然物のたい焼きは、焼型が1つとして同じものが無いので、たい焼きの魚拓をコレクションした「たい焼の魚拓 – 2002/1 宮嶋 康彦 (著)」という本の存在があった。こういうのは電子書籍じゃなくて、紙の本で見るのが楽しいですね。

芝の寿堂_20190122 - 13 / 15
焼き上がりをいただきます。見た目は少し色白な印象。天然物は焼き上がりが薄いものが多いのですが、こちらのは厚みがありました。少しバリもあって、パリッとしています。

芝の寿堂_20190122 - 14 / 15
餡は甘さ控えめで塩気が強め、北海道産の小豆を使い、ご主人がここで作っています。頭の先から尾までぎっしり。どこから食べても餡が入っています。

芝の寿堂_20190122 - 15 / 15
たい焼きを頂きながら、ご主人との会話を楽しみました。食べログなどのレビューを見ると悪いコメントもあったけど、こういう長くからあるお店はなくならないでほしいなと。お店にはストーリーがあって、それぞれのストーリーを伺うのは楽しいですね。

■店名:芝の寿堂
■住所:東京都港区芝2-30-11
■電話:03-3453-1616
■営業:11:30-13:00、14:00-16:30(営業時間不規則)
■休日:土曜、日曜(不定休、夏期休業あり)

仙台 ankoya (あんこや)

2018.08.22 Wed  仙台

あんこや_20180730 - 3 / 6
仙台に来たら必ず立ち寄る「泰陽楼」。先日、早目のランチということで、11時半頃伺うと、隣のお店に何やら人だかり。覗いてみると「ankoya」というどら焼き専門店。夜には閉まっているので、今までノーマークでした。中に入ると「今日はまだ販売してますよ」と店員さん。こちらのお店、お昼過ぎには完売してしまうことも多いという、仙台で人気のどらやき店。売り切りですので電話での取り置きや予約も受けています。伺った日も入り口には予約取り置き分と思われる袋が既に幾つか置いてありました。

あんこや_20180730 - 1 / 6
木製のトレーに並べられたどらやきは全部で5種類。バターが入った「バタどら181円」、求肥が入った「モチどら181円」、「くるみどら181円」など。色々と試したくなりましたが、やはり、初めて来たので、看板商品である「あんどら165円」にしました。

あんこや_20180730 - 2 / 6
ラップでぴっちりと包んだ四角形のどらやきは、見るからにあんこがたっぷり。餡を皮で包んでいるというよりも、餡に皮をかぶせて、なんとか餡がはみ出ないように、ラップで包みました!というような状態。皮の端まであんこが詰まっているので、どこから食べてもあんこがでてきます。

あんこや_20180730 - 5 / 6
コロンとしたかわいいサイズ感。ラーメンでお腹がいっぱいになった胃にもちょうどよい量でした。

あんこや_20180730 - 6 / 6
材料は、小豆、小麦粉、砂糖、卵、粉飴、もち米澱粉、食用油、蜂蜜、味醂、塩、膨張剤。皮はしっとり、もっちり。肝心の餡はというと、こんなにたっぷり入っているのにくどさがなく、かなりさっぱりしています。もうちょっと甘さがほしいなと思うぐらいのあっさり感で、ほんのり塩味も感じられます。小豆は、北海道の羊蹄山麓産のものを8時間かけて炊き上げ、手作業で練り上げているそうです。ankoyaだけに、美味しいあんこでした。賞味期限は、購入日から2日間。化粧箱もあるので手土産などにもおすすめです。

■店名:ankoya (あんこや)
■電話:022-265-8123
■住所:宮城県仙台市青葉区中央1-8-31 名掛丁センター街
■営業時間:11:00~19:00
■定休日:日曜日・祝日

友泉亭公園にて一服 静寂のひととき

2018.03.05 Mon  福岡

友泉亭公園_1803037
日本で代表的な池泉回遊式庭園と言えば、石川県金沢市にある兼六園や岡山県岡山市にある後楽園が有名ですが、福岡にも福岡市城南区に「友泉亭公園」という庭園がありることを知り、雛祭りの日に訪問しました。

※池泉回遊式庭園とは、江戸時代に発達した日本庭園の一様式。池とその周囲を巡る園路を中心に作庭する。

友泉亭公園_1803031
桃色の梅が満開を迎え、甘い、よい香りがしました。

友泉亭公園_1803032
友泉亭は、福岡藩6代藩主、黒田継高の別邸屋敷として江戸時代中期、宝暦四年に建てられたもので、一時期「筑豊の炭坑王」である財閥貝島家が所有していました。園内は1ヘクタールと、ゆっくり散歩しても20分掛かからない広さ。池の中心にある大広間で一服いただくことにしましました。

友泉亭公園_1803036
大広間から庭園を眺めると静寂な空間の広がりを感じることができます。

友泉亭公園_1803035
お干菓子とお抹茶セット 300円

3月3日ということで、お干菓子は可愛らしい菱餅でした。姿勢を正して、一服。心が洗われます。

友泉亭公園_1803034
観光客も少なく、雑踏を離れて静かに過ごしたいときにはピッタリの場所。

■名称:友泉亭公園
■住所:福岡市城南区友泉亭1-46
■営業時間:9:00~17:00
■入場料:大人200円 子ども(中学生以下)100円
■休業日月曜(休日の時は翌日)※5月4、5日開園、年末年始(12月29日~1月1日)
■HP:http://www.yusentei.com/index.html

宮内庁御用達 御菓子司 浅野耕月堂「松乃露」

2018.02.03 Sat  芦原温泉

松の露_20180122 - 3 / 7
関東に大雪が降った日、福井にも大雪が降りました。伺ったのは福井県あわら温泉にある明治32(1899)年創業の歴史ある和菓子店「御菓子司 浅野耕月堂」。屋号の前に「司」の文字がついているのは、お菓子ではなく御菓子(おんかし)と読みます。御菓子屋は、本来公家の家来という立場でお菓子作りを特別に許された店のことを指し当時非常に貴重で高価なものであった白い砂糖を使うことを許され茶会などで用いられる上菓子をつくれたのは御菓子屋だけでした。

昭和22年(1947年)、昭和天皇が芦原温泉開花亭にご宿泊された際に「松乃露」がお茶請け菓子として出され、お代わりを御所望されたそうです。

松の露_20180122 - 1 / 7
「松乃露」は林に生える松露(しょうろ)というキノコをかたどったメレンゲ菓子のような茶菓子で、「卵白・砂糖・コーヒー粉」と、とってもシンプルな材料でつくられています。それ故に誤魔化しが利かず、熟練した職人の手仕事しか成し得ない繊細なお菓子です。ふわっと軽く口に入れると溶ける甘さ、コーヒーのほろ苦さがアクセントになっています。以前、何度か試作してみましたがやはり同じ仕上がりにはなりませんでした。茶会用に「松乃露」何度か取り寄せしましたが、今回初めて実店舗に来られて感激しました。

松の露_20180122 - 6 / 7
折角なので、永平寺まで足を伸ばしました。純白に包まれた冬の永平寺は、凛とした雰囲気が漂いなんとも言えない空気感でした。スティーブ・ジョブスが禅に傾倒していたことはよく知られていますが、お忍びで永平寺の坐禅会にしばしば参加していたそうです。季節を改めて一度坐禅会に参加してみたいです。

■店名:御菓子司 浅野耕月堂
■住所:福井県あわら市温泉4-916
■電話:0776-77-2035
■営業時間:8:00より
■定休日:火曜日
■HP:http://kougetsudo.net/index.html

丸の内 一保堂茶舗 東京丸の内店

2015.01.12 Mon  有楽町

ittpodo_20150105_03
一保堂茶舗の喫茶室「嘉木」が丸の内仲通にあります。
こちらでは、「淹れるところから自分で楽しむ」をコンセプトのもと、
テーブルの上で自らお抹茶を点てたり、お湯を注ぎ淹れて、お茶を楽しんだりすることができます。

本日は、新春大福茶 1,000円を注文しました。この値段で、お菓子がついてきます。
大福茶は、旧年の邪気払い、新年をお祝いする縁起物の玄米茶です。
本日のお菓子は、京都の老舗 千本玉壽軒の根引松という上品な薯蕷饅頭でした。

ittpodo_20150105_02
3煎目までいただけるとのこと、
1煎目は、急須に茶葉とお湯を注ぎ淹れた後、10秒蒸らしてから器へ。
その後蒸らし過ぎて茶葉が広がらないように、必ず蓋を開けておきます。
2煎目以降は、お湯を注ぎ淹れた後、蒸らさず、直ぐに器へ。

ittpodo_20150105_01
間接照明の効いたシックな店内には、ゆっくりとした時間が流れていました。
お茶をゆっくりいただきながら、落ち着いて話ができる空間でした。

●店名:一保堂茶舗 東京丸の内店
●住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 丸の内仲通り 国際ビル1階
●電話:03-6212-0202
●営業時間:11:00~19:00
●定休日:年末年始
一保堂茶舗 http://www.ippodo-tea.co.jp/index.html

今週の和菓子 (千草庵)

2011.11.20 Sun  


実りの秋、食べごろを迎えた柿。
R0011108.jpg
久々に和菓子の記事です。
R0010659.jpg

R9308380.jpg
錦秋(きんしゅう)
秋の山が、緑から黄色、赤へと鮮やかに移りゆく景色を表現した和菓子。
R0011103.jpg
猪子餅
胡桃入りのこし餡を胡麻入りの求肥で包み、きな粉を掛けたもの。
冬も近づく亥の月亥の日にいただくことで、邪気を払い、
無病息災と多産の猪にあやかって子孫繁栄を願いお餅を食べる習慣です。
R0011047.jpg
炉開きでいただいたお汁粉(ぜんざい)
11月になると茶道では風炉から炉に変わる炉開きがあります。
新茶を初めて飲むために、茶壺の口を切る(封印している蓋を切る)口切も行います。
重要な行事がある11月は、茶の湯ではお正月、茶人正月とも云われています。
R0011054.jpg
織部薯蕷饅頭
炉開きは三べを使う。(※「織部」「伊部」「ふくべ」)
炉開きには織部の茶碗やお道具を使い、お菓子も織部で取り合わせる。
R0011060.jpg
織部の器
上用饅頭は、本来薯蕷饅頭と書くのが正式。
薯蕷(じょうよ)は、自然薯芋などの芋のこと。
自然薯をキメ細かくすりおろし、砂糖と上新粉を加えた生地で餡を包み蒸し上げたものが薯蕷饅頭。
同じような白いお饅頭でも小麦粉を使って膨張剤で膨らませたお菓子は、
薬饅頭、ふかし饅頭と呼ばれ全く別物。
上用饅頭の由来は、昔、和菓子は一般庶民には口にできない高価なもので、
貴族など位が上の者しか食べることができなかったため、上に用いる饅頭で上用饅頭。
薯蕷饅頭は、殿様に献上する和菓子として用いられた歴史ある上品な和菓子の代表。
今ではお祝い事には欠かせない和菓子で、入学式や運動会などでも配られる。
R0011055.jpg
薄茶のお干菓子
五郎丸屋の季節の薄氷
R0011059.jpg
スズメも子孫繁栄の象徴

下鴨東本町 茶寮 宝泉

2011.11.01 Tue  

R9307502.jpg
折角近くまで来たので、もり川からタクシーで15分ほど車を走らせ、
茶寮宝泉へ立ち寄りました。
アクセスは、市バス、京都バス 下鴨東本町を下車し、徒歩5分です。
R9307503.jpg
こちらへ伺ったら絶対いただきたいのがわらびもち
持ち帰りは不可。
こちらでよりいただけない一品。
注文してから練り上げます。
R9307469.jpg
R9307461.jpg
R9307472.jpg
R9307470.jpg
R9307478.jpg
わらびもち 950円
待つこと15分程。
この艶。弾力。
希少な国産本わらびもちを丹念に練り上げた、他に類のない食感。
R9307498.jpg
お味は、水飴を練ったような、自然の甘さ。
お好みで沖縄産波照間黒蜜を掛けて。
別途、お抹茶420円をいただきました。
●店名:茶寮宝泉
●住所:京都府京都市左京区下鴨西高木町25
●電話:075-712-1270
●営業時間:10:00~17:00
●定休日:水曜日 (水曜日が祝日の場合、営業、翌日振替休日)

今週の和菓子 (千草庵)

2011.10.17 Mon  


久々の更新です。
これぞ本物の栗きんとん。
豊かな栗の香り、優しい甘味。
**********************************
アップしていなかった御菓子の写真。
_IGP4025.jpg
7月)多摩川(錦玉)
P9170714.jpg
8月)琥珀寒
P9170711.jpg
9月)着せ綿
9月9日、重陽の節句(菊の節句)に因んだ縁起のよい御菓子。
P9170709.jpg
9月)こぼれ萩
P9170707.jpg
9月)月兎

岐阜県恵那市 川上屋

2011.08.20 Sat  


夏の栗きんとん 栗観世 1,050円/5個 (お日持ち3日)
麦飯石を通した水を使用して仕込んだ水生地で栗きんとんを包み、
みずみずしさにこだわった一品。
目にも涼しい、水辺に憩う蛍の姿。
R0020441.jpg
上質な栗きんとん。
6月~8月下旬迄の期間限定販売品。
●店名:川上屋 本社 恵那峡店
●住所:岐阜県恵那市大井町2632-105
●電話:0573-25-2470 
オンラインショップ

今週の和菓子 (千草庵)

2011.08.10 Wed  


滝枕
R0020168.jpg
朝顔

1 2