湯河原 HERLEQUN BIS(エルル・カンビス)
湯河原の山奥にあるフレンチレストラン「HERLEQUN BIS(エルル・カンビス)」を訪問しました。
車でないと辿り着くのに困難な場所に位置し、こんなところにレストランがあるのだろうかと少々迷いました。
カーナビでは表示されません。地元の方でも知らない道のようです。
湯河原病院(旧 湯河原厚生年金病院)から更に5分程急勾配の坂道を上ると看板が現れます。
お店の駐車場に車を停め、階段を下り、竹林に囲まれた一軒家がお店です。
隠れ家のような、和の雰囲気が漂う佇まいです。
店内は漆喰の壁に立派な梁。アジアンテイストの調度品。フランスではなく、和、アジアの雰囲気です。
落ち着いた色調のテーブル席が36席。個室はありません。
竹林側は大きなガラス窓が一面になっており、四季折々、風情溢れる見事な景色が広がります。
夏は涼しげに、秋は紅葉と共に。冬は爽やかで幻想的な風景に。
オーナーシェフは、伊東淳一さん。
フランス、ベルギー、イタリアなどのレストランで修行。
1997年7月、恵比寿に「エルルカン」を開店後、2006年3月、場所を湯河原へ移し「エルルカン ビス」を開店しました。
山の景色を望むレストランや海を一望できるレストランはありますが、
ここを訪れたとき、この竹林を一望できるレストランをオープンさせることを決めたそうです。
昼は木漏れ日、夜はライトアップして幻想的な景色になります。
オープン当初、こんな辺鄙な場所では直ぐに潰れてしまうだろうと言われていたそうですが、
来年で10年目を迎えます。
ランチは、3,500円と5,000円(税別・サービス料別途10%)です。
年末年始は、5,000円のコースのみ提供しています。
料理の特徴は、新鮮な旬の素材、湯河原の地の素材を日本の技法を活かした料理方法で行い、
最後にフランス料理の命といえるソースが加わります。
柚子や生姜といった和を感じる薬味を用いて味を引き締め、塩気は少な目です。
また、バターや乳製品も少なく、全体的にさっぱりした、軽い仕上がりです。
ポーションは多くもなく、少なくもなく、パンのお代わりを程々に気を付ければ丁度良い量だと思います。
にんにくゴブレットとフロマージュ 自家製ピクルス(白ワインビネガー) チーズパイ
フランスから輸入しているパン生地を店内で焼いて提供
オリーブオイルをつけて
強力ではなく、薄力に近い粉で、口当たりも軽く、柔らかいです。
個性がなく、料理を邪魔しない、ついつい食べ過ぎてしまう美味しいパンでした。
ブリの生姜マリネ 白菜のコリアンダー・白ワイン・蜂蜜のマリネ 林檎のソース
ここまでが冷製です。この後魚料理、肉料理と続きますが、火入れが必要な料理を終盤に持ってくる構成は、
上手く計算されているなと思いました。
食後に、コーヒー、紅茶、エスプレッソ、ハーブティー(レモングラス・カモミールのブレンド)。
食事を終え、シェフがテーブルまでお話ししに来て下さいました。対応が丁寧です。
都会では味わえないゆっくりした時間が流れ、肩肘張らず食事を楽しむことができました。
遠方から態々人がここを訪れる理由が分かりました。
また伺いたい、人にもちょっと自慢できる素敵なレストランでした。
ディナーは、5,500円、9,000円、12,000円です。
夜のライトアップもきっと素敵だと思います。
●店名:HERLEQUN BIS(エルルカン・ビス)
●電話:0465-62-3633
●住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上744-49
●営業時間:11:30~14:00(L.O) 18:00~20:30(L.O)
●定休日:水曜日
※予約は前日まで(木曜日の予約は火曜日まで)
