初釜
今日は初釜でした。
昨年は観環居をお借りしましたが、今年は先生のご自宅で。
毎年初釜に来ると、「今年も始まった」という気持ちになり、
気が引き締まります。
新年は新しい身なりに整えて、挨拶をします。
それが礼儀作法です。
昔は師走になると、祖母が家族の下着を縫って、
新しい年を迎える準備をしていたと、母から聞きました。
1月1日には、家族が新しい下着を着て、正装で元旦を迎えたそうです。
その名残で、私の小さい頃は、家族の中でもお着物を着て、
家族できちんと挨拶する風習がありました。
それも、ある日を境に風習が廃れてゆきました。
そうやって、面倒なことをどこかに置いてきてしまいました。
それでも、茶道を通じて、日本の風習や作法を守り続けてゆく環境にあることは
大変有り難いことです。
初釜には、新しい袱紗を用意します。
今年は、新しい帯と帯締めを母が用意してくれました。
気持ちも清く、身が引き締まります。
お道具の取り合わせは、今年のお題「本」に因んで、日"本"一の富士の山のものが多く、
目も楽しませていただきました。