関内 ぶらん (cuisine et vin)

2011.05.08 Sun  


関内太田町、細い路地。
常連が集う間口狭い小料理屋、会員制のバーなど、
昭和の雰囲気が漂う細い道沿いにぶらんはあります。
ジャンルは創作懐石フレンチ。
6月で2周年を迎える創業は比較的まだ若いお店。
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中に入るとお香のよい香り。
店内は照明を落としたしっとり静かな空間、和の雰囲気。
客席は、カウンター10席のみ。
カウンターが低めなので、料理している様子を見ながら
御食事をいただくことができる。
御食事は、5,000円/7,000円/10,000円のコースのみ。
予約する際に、予め申し伝えるシステム。
こちらのお店は、完全予約制なので事前予約が必要。ご注意を。
今回は、7,000円でお願いしたが、5,000円のコースは概ね7,000円のコースからお肉料理を抜いたもので、
10,000円はゲストの好みなどを予め聞いてすべてアレンジして下さいます。
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スモークサーモン リュエット そば粉クレープ
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ブロッコリー・白味噌のソース、ズワイ蟹のテリーヌ、ほおずき、里芋
黄色いプチトマトのようなものが、愛知県三河産のほうずき。
コレ、パッションフルーツのようお味。
甘酸っぱくて、美味。
ハウス栽培の為、年中いただけるそうです。
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高級魚、松輪のサバ。
一言、旨いです。
ソースは、ネギを細かく刻んだもの。さっぱりとしている。
※松輪サバは、三浦市松輪漁港で水揚げされる高級サバのブランド名。
腹部が丸々とし、身はしっかりと脂が乗っていて桜色をしているのが特徴。
三浦沖で一本釣りされ、極力人の手が触れぬよう出荷直前まで生かして運ぶことで
生食できるほどの鮮度が保たれている。
漁獲量が少なく珍重されており、
魚屋で販売される場合は普通のマサバの10倍近い価格。
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鎌倉野菜×山梨野菜のサラダ
トッピングは、エディブル・フラワー(食用花)と菊芋のチップス
お野菜の産地については、オーナーである本田シェフが以前住んでいた地、鎌倉。
そこから移り住み、現在ご家族が暮らす山梨の地のもの。
聞けば、山梨という土地が野菜を育てるに適しており、
お店では、自ら作った自然農法による山梨のお野菜を使っている。
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サラダの中に三浦産ほうぼう
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新鮮でとても美味しい。
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春キャベツのポタージュ
中にはホタテのポワレが潜んでいます。
トップは白菜の花とアーモンドスライス。
ポタージュには、生クリームが一切使用されていないのですが、
濃厚な味わいです。
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天使の海老パイ包み ブルゴーニュ産エポワスチーズを添えて
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トップは春蘭です。
小さな食用の蘭、蘭は初めて食べました。
お味は、蘭の香りそのもの。
可愛らしく、ちょっとおめでたい気分になりますね。
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甲州の白ワイン
ワインの種類は豊富で、オススメいただいたものを其々お願いしました。
色々味わってみたいので、全てグラスで一杯ずつ。
800円~1,500円/グラスで、トータル7,500円(8種類)
選んで頂いたワインは、どれも御食事に合うものでした。
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石鯛のポワレ ジャガイモフリット
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フリットの中に
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ポワレ
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鴨の赤味噌・赤ワイン漬
口に入れると、口の中に赤ワインの香りが広がります。
トップはうどのフリットです。
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全粒子のパン
いつもなら、パンを数個いただくところ、品数が多く内容が本当に盛りだくさんで。
この時点で、既に満腹中枢90%
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〆はごはんとお味噌汁。
お米は、山梨の農家さんと直接契約し、
農家さんが自分達で食べている無農薬栽培のお米を分けていただいている。
ご飯の上には自家製生姜の時雨煮。
さっぱりとして、口に残った油を洗い流してくれるような爽やかさ。
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赤だしは、京都、五条 山利さんの作る拘りの味噌さくら
〆に赤だしとごはんとは、「京都?」をイメージしましたが、
本田シェフは京都が大好きだそうで、京都へはよく勉強に行かれるそうです。
見てきたもの、感じてきたものをメニューに取り入れています。
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お味噌汁の具は、大根おろしと岩茸
茸と云ってもキノコ類ではなく、地衣類、コケです。
こりこり、しゃきしゃき独特な食感。
岩茸は高級珍味で、標高の高い地域の断崖絶壁に生えており、
10㎝生長するのに少なくとも10年は掛かると云われている。
採取のときは命綱で体を確保するそうです。
なんとも珍しい貴重なものをいただきました。
大根は消化を助ける働きがありますから、〆の大根おろしは、身体にとって有り難い。
お腹いっぱいでも、結局完食。
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デザートのパンナコッタ
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気が付いたら既に4時間も滞在していました。
なんというか、物凄く落ち着くんです、この空間。
で、なんで落ち着くかというと、BGMにJAZZが流れているのですが、
低音が特徴的なボーカルで、聴いているだけで穏やかな気持ちになれるような
独特の安心感を与えてくれるAnn Sallyでした。(納得)
流れていたのは、カヴァーアルバムmoon dance
ぶらんは、大人の落ち着いた隠れ家。
また訪れたい。
●店名:ぶらん (cuisine et vin)
●住所:横浜市中区太田町2-31-3 1F
●電話:045-263-8710
●営業時間:18:00~24:00(L.O.22:00)
●定休日:火曜日、その他定休日あり
※完全予約制の為要事前予約

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